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村田 彩

『–イロドリノ庭– 村田彩展』

2019年11月23日(土) – 2019年12月7日(土)

開廊時間:12:00~19:00、休館日:日曜日

​作家在廊日:11/30, 12/7

会期中イベント:2019年11月23日(土) 18:00− レセプション

この度YOD Galleryでは、村田彩 (Aya Murata, b.1979)による弊廊での初個展『–イロドリノ庭– 村田彩展』を開催します。

 

村田彩は、特徴的な練り込みの陶オブジェによって「生命力」をテーマに制作してきた。村田が作る鮮やかな「花」の作品は、圧倒的な、まさに太陽そのものの力を放つかのようである。しかし、これまでの作品とは打って変わって、本展では村田が新たな方向性に挑戦し、その結果出来上がった作品を披露する。「太陽の力ではなく、濃縮された内なるパワーを見せたい」と村田は新しい試みについて語る。

 

村田はこれまでの作品で、花の形によって生命力を表してきたが、今回の作品は、昆虫という生命体からインスピレーションを受けている。彼女は、写真集で出会ったトビケラの巣に特に感動したと言う。「美的感覚を持つはずのない虫が、人間が負けるような美しいものを作っている。無欲の形だからこそ完璧ではないかと思う。」この発見は彼女にとって大きな影響になり、作品制作の新しい方向性に繋がったという。太陽のような花の形から離れ、密かでも間違いなく存在し続ける小さな生命体が持つ「内なるパワー」を吹き込みながら、現在の表現に挑んでいる。

 

村田が用いる”練り込み”は、粘土の色を1つずつ調合し、規則的な模様ができるように繋ぎ合わせていく技法である。断面に模様が現れるように、切り落とした花びらのような部分をさらに組み合わせていく。出来上がる作品は植物や不思議な生き物のような形であり、模様は顕微鏡に映る細胞の構造を思わせる。肉眼では見えないが、全ての生命の根源をなす細胞の集積を表現するように、密度を強く意識しながら制作しているのが今展の特徴である。

 

寒い季節を迎えて紅葉する「庭」を思い起こさせ、また、冬を乗り越えられる生き物の内なる力を表現したような、村田彩の立体と平面作品が奏でる空間表現を、今展覧会で是非ご高覧ください。

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