廣瀬 敏史
廣瀬は、1971年岐阜生まれ。1990年に東京芸術大学美術学部彫刻科卒業。1996年から7年間ドイツに渡り、修士号を取得した。現在は東海学院大学准教授。
廣瀬は、バウハウスの創始者、ヴァルター・グロピウスの哲学に共感している。グロピウスは、自然と芸術は対立するものであると述べる。『自然と同化するのではなく対峙することで、私たちは自分が無限の空間の部分に属することを感じ、そこから新しい共同体が生まれてくる。この考え方は、それまでのヨーロッパの人間中心的な自我とは全く異なる個と全体の関係性と言え、私が最も共感するところです。』と、廣瀬は語る。そして、建築的構造物を無限な宇宙の中での自分の居場所を理解するための道具と考えているのだ。
廣瀬は、立体と平面作品を問わず、建築的要素を取り入れながら制作をしている。彼にとって建築的要素とは、『組み立てる(独[Bau])』ということである。”Bau”という組み立てる行動には同時に、増殖していく方向性と、0まで解体される方向性が常に含まれている。この相対する要素を関連づけることで、作品にダイナミズムや複合性が表れる。
CV
1971年 岐阜県生まれ
1990年 岐阜県加納高等学校美術科卒業
1994年 国立東京芸術大学美術学部彫刻科(学士)
1996年 デュッセルドルフクンストアカデミー(聴講生)
2003年 クンストホーホシューレ(修士)
【主な個展】
2002年 「Roundage」 アイヒェンムラーハウス、レムゴ
2003年 「Implemental Square」 クンストハウス、カッセル
2006年 「Rosengarten」 クンストラーハウス、エッカンフェルデ
2009年 「Sono - Utopia Garden - 」 ミキコサトウギャラリー、ハンブルグ
2012年 「Himmelszelt」 ミキコサトウギャラリー、ハンブルグ
2014年 「Fly」 ギャラリースザンネボーメスター、リューゲン
2018年 「For-ma-ti-o-n」 YOD Gallery、大阪
【主なグループ展】
2003年 「A.G」シュロスプルショウ、メクレンブルグフォアポメルン
2005年 「View from abroad」シュタットギャラリーキール、キール
2007年 「美食同源」、バンクアート横浜、神奈川
2008年 「A+A」、アプリュス、東京
2010年 「Winter」ミルヒホーフ、ベルリン
2011年 「The coop」ギャラリースザンネボーメスター、ベルリン/リューゲン
「RE:Amsterdam」ギャラリー10、アムステルダム
2013年 「Eindruck」シュピナイミュージアムハレ14、ライプチヒ
「Neuland!」クンストハウスエムデン、エムデン
2014年 「hier und heute」アイヒェンミュラーハウス、レムゴ
2015年 「Gifu DNA」岐阜県美術館
2016年 「うたとなる言葉とかたち」郡上フィールドミュージアム
2017年 「Circus Circus」ギャラリーCircus eins、リューゲン
「narrativ」クンストハレ リューネブルグ、リューネブルグ
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