Taki Hiroko
"Hard to tear myself away"
会 期 2014年4月5日(土)~4月26日(土)
閉廊日:毎週日・月曜、開廊時間:12:00~19:00
5日 オープニングパフォーマンス 12-19時
12日 ワークショップ 14-18時、レセプションパーティー18時30分から
19日 ワークショップ 14-19時
26日 デパーティングパフォーマンス 12-19時
このたび YOD Gallery では、瀧弘子(TAKI HIROKO,b.1988)の個展、「後ろ髪引かれる」を開催いたします。
自らの身体を張ったパフォーマンスを繰り広げ「私は何者なのか」という自己のアイデンティティーの模索をしながら、大胆な表現を展開する瀧弘子が新たな作品を発表する機会となります。当展では、「自分への問いかけは他者へとぶつかり、反響して私に伝わる。」と考える瀧が、新しいパフォーマンスとワークショップを持って鑑賞者を巻き込むことにより、自分自身をより作品として表現し、鑑賞者に対し更にリアルで体感的な環境を作り出します。
本展のテーマである“髪”は、瀧が以前から表現の対象としている題目であるが、今回は“髪”に対する思いを更に深め、魂や先祖の名残りと言った意味合いを強調した作品と、気にかかった思いを断ち切ることが出来ないその思いをかたちにした作品を見受けることが出来ます。また、瀧の作品は自分を知りたいという一途な思いから、今回の“髪”のように自分自身の一部を題材にすることで、自分を客観的に見てもらい、その反応を見ることで新しい発見があり、それを更に吸収し新しい作品を生み出す原動力としています。
自身の一部を写真や描写で表現することもあるが、自身の身体を張った作品は彼女が高校時代に故 白髪一雄氏のアクションペインティング作品から感銘を受け、学部時代に具体美術協会の流れである恩師(今井祝雄氏)から影響を受け由来するものであるが、その目的は全く異なります。色と線を使って感覚を描く絵画や、プロセスと感情を持って描くアクションペインティングとは違い、瀧の自らの体を使った作品は、被写体をよりリアルに見せるための手段・技法であり、他者に奪われ使われることの出来ない完全に独創的な作品と成り得ます。一連の身体の一部を表現する作風は、一見瀧自身が持つコンプレックスを表現しているかのように見えるが、彼女の自由で愉快なパフォーマンスは身体のかたちの魅力や面白さを引き出したものであり、彼女の更なる探求心を伺うことが出来ます。今回の展示では、彼女の作品とパフォーマンスを同時に観覧するそのプロセスの中で、鑑賞者を引き込みその関係が構築される事が、瀧にとってのコミュニケーションであり、我々もまた自分自身と照らしあいながら作品に向き合うことが出来る展示となっております。ぜひこの機会にご高覧賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。