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 服部正志

「今○私○昔○私」

会  期 2013年7月19日(金)~8月10日(土)
 

閉廊日:毎週日・月曜  開廊時間:12:00~19:00

 

クロージングパーティー 8月10日(土)18:30より

このたびYOD Galleryでは、日常的に触れるあらゆる素材や既成品を用い、「ヒト」のかたちを表現する造形作家、服部 正志(Masashi Hattori, b.1977)の個展を開催いたします。

 服部は、「ヒト」の普遍性とコミュニケーションを追究することをテーマに、「ヒト」をモチーフとしたさまざまな立体作品を発表してきました。アイコンのようなそのモチーフには、さまざまな素材が使われ、時には別のアイコンが付加され、時には機械仕掛けになることによって、普遍性とそれを阻害する違和感、或は他者との関係性を作品に見いだしています。こうして彼が作品に込めていく普遍性と違和感は、共に「ヒト」が存在し成長するために必要な「二面性」であると定義し、「ヒト」のアイデンティティを特徴づける要素で、コミュニケーションにおける土台であると考えています。そして、認識しにくいそれらの要素を、意識的にあらわにする行為を作品に重要視しています。

 今回の新作展では、過去・現在、昔・今といった時間軸の中で、過去の自分自身と向き合い、対極する両者の中で大事なものを再確認するプロセスとして作品を制作しています。前回の個展では、東日本大震災後の「ヒト」と「ヒト」のコミュニケーションのあり方と共に、「ヒト」と「ヒト」が作るモノとの付き合い方や健全な関係性をテーマとしていました。具体的な本質が見えなかったり、日常的に意識しないものがある重要性を投げかけ、技術の進歩によって利便性に頼る現在に生きる私たちの在り方を考えさせられる機会となりました。そして、「ヒト」はそんな数年前の過去でもその時に感じたことをすぐに忘れかけてしまう、そういった服部が日常に感じる違和感を今回の展示で表現しています。

 教師でもある服部は、こども達との触れあいの中で気持ちがこどもに戻りフラッシュバックすることが多いと言います。その経験から、「ヒト」は日常的に過去の自分を思い起こし再確認することで、未来を常に見ることができると考えています。今の積み重ねが未来で、その今はもう過去であるというエピソードの連続を、自分の過去からの流れの地層を横から眺めるようなかたちでそれぞれの作品を表現し、鑑賞者にその現実を訴えていきます。また、日常で使われるコミュニケーションの違和感、例えば作品が『かわいい』と言われれば実はそれが気持ち悪いものであったり、『美しい』と言われるものが怖いものであったり、カモフラージュで覆われ、大人が口に出さずにおかしいと思うことや回りが注意しないことなど、真逆なものを皮肉を込めて作品に表現しています。そのような共通のキーワードや素材を、服部の人生に置き換えた作品の展示をお楽しみください。鑑賞者自身もそのインスタレーションの中で、人生ゲームで駒を進めていくような感覚で作品と向き合いながら自分自身に置き換えることにより、過去の自分への問いかけや新しい出会いといった、違う自分や他者とのコミュニケーションの意識に問いかけていきます。

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