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佐竹 龍蔵

近年における日本画界は、現代美術の世界からも注目を浴びる次世代を形成すべき1980年代生まれの作家の台頭が目覚しく、その才能を遺憾無く発揮しています。その世代を代表する作家の一人、佐竹龍蔵の個展を開催いたします。佐竹は岩絵具での点描という独自の技法と、静謐かつ透明感のある色彩を用いて作品を描いており、匿名の人物の肖像や風景の断片を象徴的に表現している。GEISAI#16片桐孝憲賞(2012年)、ART AWARD NEXT #1準大賞(2010年)を受賞するなど、その評価は日増しに高まり、次世代の日本の現代美術を担う作家といっても過言ではありません。


喜怒哀楽や身体感を希薄にし、自分の考えや感情、状況の設定や物語などのあらゆる要素を与えず、純粋な人物の姿を映し出す佐竹の作品は、どこか多義的であり、叙情的な情動を鑑賞者に感じさせる事ができる新たな肖像画であると評価されてきました。また、岩絵具で平筆を使いピクセルのような色の層を積み重ねる技法は、鑑賞者の立ち位置によって印象が変わることにより、他者との距離感や、鑑賞者による自己投影、人間の見えない本心を意識させられ、近づけば近づくほど明確な形と作品に対する認識を失ってゆきます。この境界線を曖昧にする静かな筆のタッチと、透明感のある色使いに、他者像や風景の断片が加わることによって、独特のどこか懐かしい親近感溢れる世界観を生み出しています。

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