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村田 彩

村田は関西出身で、女性的感覚を持った装飾的かつ細密で、抽象的な陶による大胆な表現を展開している作家です。陶の造形の追求の中で、彼女の心の内にある思考と個性をそれぞれの作品に表しています。

「生命」をかたちに表すことにより、花や植物、珊瑚のような有機的なかたちが現れてきます。陶の表現は、まず焼成などの制約から始まり、素材と技術が先立って作品が出来上がってくるのが基本です。そのため、自分が表現したいものの手段としてミディアムを先に選ぶのではなく、むしろ彼女が陶を触るうちに結果的に産み出したものが、最初は花のようなかたちをした作品であったと言えます。

村田は、色鮮やかな練り込みの技術を用いた土から、変幻自在な触手のような有機的なかたちの作品を制作します。美しい模様と色が用いられた一見華やかな作品は、実は毒々しさを持ち合わせています。村田が言う毒とは、人間の「欲」・「嫉妬心」・「羨望」・「向上心」のことです。彼女は、その毒こそが人間の魅力であり、それが糧となって生命が成長すると考え、海の生命体のようなかたちでその感覚を表現します。彼女は時間の流れを「成長」と捉え、上へ上へと向かっていく生命力をかたちにしているのです。

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