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□ 2017年2月18日(土)→3月11日(土) 関根 伸夫 「空相ー皮膚」展






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□ 関根 伸夫「空相ー皮膚」展

     2017年2月18日(土)~3月11日(土)



■ 展覧会名 関根 伸夫 「空相ー皮膚」

■ 出品作家 関根 伸夫

■ 会  期 2017年2月18日(土)~ 3月11日(土)
  閉廊日:毎週 日・月・火曜、開廊時間:12:00~19:00

■ 会  場 YOD Gallery
  530-0047 大阪市北区西天満4-9-15  TEL/FAX 06-6364-0775
  www.yodgallery.com
  info@yodgallery.com


■ お問い合わせ
  YOD Gallery
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  E-mail: info@yodgallery.com
  ※画像データなどご希望の方はお気軽にお問い合わせください。

 

 

□ 趣旨
  このたびYOD Galleryでは、世界的に高い評価を受ける「もの派」の中心作家、関根伸夫(Nobuo Sekine, b.1942)の弊廊では2度目となる個展「空相ー皮膚」を開催いたします。

  関根は「もの派」ムーブメントの原点として位置づけられる「位相−大地」制作以降、様々な絵画、彫刻作品を生み出し、ロサンゼルスに拠点を移した現在も精力的に制作を続けています。関根の作品の根底には「位相幾何学の空間認識」が存在します。1978年に発表された「位相絵画」シリーズでは絵画を「厚みを持たない連続した皮膜」として捉え直し、その全てが連続する空間的なものであり、個々の絵画はその断面、すなわち一つの相に過ぎないことを提示しました。本展では近年関根が制作する新作「空相ー皮膚」シリーズを発表いたします。

  『「空相」というタイトルはPhaseが開かれているとの意味で、相が無限定で広く開らかれ、まったく自由で束縛がないことである。』と関根は言います。「空相ー皮膚」の制作過程は紙に水気を与えた柔軟にした上で破り、引っかき、切り貼りし、乾燥させ、その行為を金箔、黒鉛などの表面処理により正確に捉えていく初期の「位相絵画」と似ていますが、紙の代わりにキャンバスを用いることでより作家によるコントロールから離れ、作家の行為と素材の動きがより近いものになります。従って「空相ー皮膚」は空間認識を視覚から体感、そして精神的な領域にまで展開するのみでなく、絵画そのものがより柔軟性と伸縮性を帯びた相となり、より開かれた領域へと鑑賞者を導くのではないでしょうか。ぜひこの機会にご高覧ください。

- 作家ステイトメント -

新作絵画のためのコメント  Phase of nothingness-skin  「空相ー皮膚」


ここ近年試作している新作絵画の「空相ー皮膚」は、僅かなヒント以外は私には直感がとどかない世界で、まったく手探り状態である。制作方法は、20ミリの合板にある形態の描線を描いたのち、ジクソー機具で切り取り、大き目のキャンバスで包み込み、力一杯広げてガン・タッカーでその形態とキャンバスを木枠に固定する。そしてその画面をリキテックスでくまなく塗って乾燥させると、僅かに縮んで、小皺は消えてより大きなシワに集約される。包み込む行為は皮膚のように、画面にムーブメントを伝えるシワやヒダとなり・・・厳密に云えば4次元絵画を形成する。

従って、この絵画のタイトルは空間を包む柔軟さと伸縮する皮膚として「空相ー皮膚」と命名したが、表現したい内容がひとびとに伝わるかは、全く不問な絵画である。しかし、意図が完璧でなくも先ず試作しなければコンセプトも深化しないので、とりあえず制作を始めている。

ある形態とは、ここではどういう形態を指すのだろうか?選ぶ形態は、今までの私の経験や記憶がそうさせるが、無数の形態のなかで何故それを選ぶのかは自分でもハッキリ断定できない。性癖のように常に無数のスケッチを試みているが、おおくは漠然と意識ともに形態に溶けてしまい、ハッキリ意識が鮮明なのはわずかな機会しかない。

画面の木枠より30パーセントも大きいキャンバスで合板の形態を包み込むと、予測できない複雑なシワやヒダが発生する。そのキャンバスはまるで空間を包み込む皮膜であり、あらわれるシワやヒダは事前に察知するのは難しく、ほぼ自然任せに放擲するしか無い。つまり、作画のアウトラインは計画できるが、あらわれる形態から皮膚のシワやヒダの陰影は自然に委ねば成らない。だがその委ねる行為はむしろ私には興味深くて、すこぶる気持ちよく、太公望で遊ぶ古人たちと同郷の、忘我の心境を味あわせてくれる。

アイシュタインの相対性理論に例えればどう成るだろうか?相対論では宇宙空間は星々たちが質量として、空間に歪みを与え、光線も曲線的に歪むとされている。日食においてアーサー・エディントンの観測結果が相対性理論の正当性を証明したのは、余りにも有名な話である。つまり宇宙空間では自然の仕組みとして、星々としての質量が空間に歪みを与えて存在している。それならば、絵画の画面を果てしない宇宙空間として見立てたらどうだろう。無数の星たちは宇宙空間では質量となり、絵画空間では形態としての存在でなる。すなわち、絵画空間では星々が質量とおなじである形態のシワやヒダとなり、空間に歪みを与えながら存在するのである。

思い通りに成らない・・・しかし、そこで繰り広げられる行為が、自然の鮮やかさや豊穣さを伝えれば良い、という観点が極論すれば私のアートの終生のテーマある、といつたら皆さんどう思うだろうか?しかも自然のありようと一体的行為となるのが、もの派と私の主願であって、未だに続いている永久のテーマである。初期の頃から命名している「空相」というタイトルはPhaseが開かれているとの意味で、相が無限定で広く開らかれ、まったく自由で束縛がないことである。

振り返ると、私は空間にたいする新たな認識や解釈を提示することが、現代美術の私なりのテーマである、と確信したあたりから美術活動が始まった。それが故、誰もが知るユークリッド幾何学を放棄して、トポロジーに傾倒した時期が続いているが、そのトポロジーとは、空間を柔軟で可変性のある皮膜とか皮膚と捉えると理解しやすい。そんな自身の体験から、私の深部にはいつも皮膜や皮膚の感覚が内在しているようだ。今回の新作絵画「空相ー皮膚」も私のヒストリカルな一連のテーマから発している。

1/18/2016 関根伸夫 記


□ 関根 伸夫(Nobuo Sekine) プロフィール

1942年 埼玉県生まれ。
1968年、多摩美術大学大学院油絵研究科卒業。同年、神戸須磨離宮公園現代日本野外彫刻展で、「位相-大地」を発表、もの派誕生のきっかけとなる。1970年ヴェネチア・ビエンナーレで「空相」を発表、以後ヨーロッパで制作活動を行う。 帰国後1973年、環境美術研究所設立。現在に至るまでパブリック・スペースを中心にランドスケープ、モニュメント、位相絵画を制作。現在もロザンゼルスに拠点を移し制作を続ける。個展は2003年の川越市立美術館の個展など1969年以来国内外で多数開催。近年のグループ展は2002年韓国釜山ビエンナーレ、2004年 A Secret of History of Clay展(テイト美術館リバプール)、2005年もの派-再考(国立国際美術館)、2012年Tokyo 1955-1970: A New Avant-Garde(ニューヨーク近代美術館)等。作品は各国の美術館に多数収蔵

 


※作品(上から)
「空相-皮膚 63」 2016
101.6x 81.3cm
アクリル、キャンバス、木枠、合板

「空相-皮膚 27」 2016
127x 101.6cm
アクリル、キャンバス、木枠、合板


















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